タール地方の異色教会 — Pfarrkirche Thal-St. Jakob(聖ヤコブ教会)レビュー

旅行

アクセスと言わく付きの小道

グラーツ郊外、タール湖(Thalersee)付近から教会へ向かう道筋は、以前紹介した湖散策と非常に自然につながっていて、一連の旅の流れとしてぴったりです。具体的には:

  1. Thal Thalwinkelバス停で降車(タール湖へ向かう道)。
  2. 湖へ向かって歩き、途中右手にある 釣り堀屋を通り過ぎてさらに直進。
  3. 次の交差点で右折し、少し丘を登ると教会が右手に見えてきます。
  4. 博物館方面(シュワルツェネッガー生家)へ行こうと思えば私道を通って近道もできますが、安全性やマナーを考えて正規の道を通るのが無難です。
    5.途中、ゴルフ場や乗馬クラブなどが点在しており、教会に至るまでの散歩自体も飽きさせない風景です。

このルートは歩きが多くなりますが、自然と静けさ、時には人の活動を感じながら進む心地よい小旅行のよう。足元に気をつけながら歩く価値があります。

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教会の印象:異様だけど新鮮な芸術空間

正直、わたしは「ヨーロッパの教会なんて見飽きたかな……」と思っていたところ、この St. Jakob(聖ヤコブ)教会 は、それとは全く異なる次元でした。

  • 建築と色彩:外壁が緑色というのがまず印象的。不思議に目を引く佇まいで、伝統的な教会のイメージとは一線を画しています。
  • 内部の造作:石造りの椅子があり、その背もたれなどの装飾には貝(ホタテガイ/ヤコブ貝)の形を模したデザインが見られます。これは巡礼者のシンボルである聖ヤコブにちなんだものです。
  • 建築家・画家の背景:教会は建築家 Manfred Fuchsbichler によって再建・拡張され、芸術面では ウィーン幻想リアリズム(ファンタスティック・リアリズム) の巨匠 エルンスト・フックス(Ernst Fuchs) が内装を手がけています。
  • 象徴とシンボリズム:教会のデザインは、人生の困難な道(でこぼこの道)を象徴するものとして設計されており、祭壇へのアプローチも平坦ではなく起伏があるように作られているそうです。
  • 光の演出:教会内にはクリスタルガラスやステンドグラスの窓があり、光が差し込むと幻想的な効果を生み出します。
  • 料金・照明:教会の中は、1ユーロを入れるとライトが点灯する仕組みがあります。私が訪れたときは、もっと派手なイルミネーション(色つきライトや複雑な照明演出)を期待していたのですが、実際には白色の灯りだけでした。少し控えめな照明で、やや拍子抜けした面も。

良かった点と物足りなさ

良かった点

  • 非日常なデザイン:緑の外壁、貝型の装飾、幻想的なガラス。教会というより「アート空間」としての魅力が強く、伝統的な教会めぐりに飽きている人にも新鮮な発見があります。
  • シンボル性:巡礼者を象徴する貝、でこぼこの道など、人生や信仰を象徴的に表現する構造が凝っていて興味深い。
  • アートとスピリチュアリティの融合:エルンスト・フックスによる「総合芸術作品(Gesamtkunstwerk)」としての教会造りは、芸術ファンにもスピリチュアルな訪問者にも響く。

物足りなさ・注意点

  • 照明のシンプルさ:1ユーロで点灯するのはいい仕組みですが、ライトが白色だけで、もっと凝った演出を期待していた私には少し地味に感じました。
  • ガイドが不在:教会のシンボルや装飾について説明してくれる案内ガイド(パンフレットや音声ガイド、解説板など)が見当たらず、細かい意味を理解するのが難しい。もう少し解説があると、作品としての教会をより深く味わえると思いました。
  • アクセス:丘を登るルートは風光明媚ですが、道によっては舗装があまり整っていない部分もあり、歩きやすい靴があると安心です。

総評:タール散策のハイライトにおすすめ

タール湖から少し足を伸ばして訪れる St. Jakob 教会 は、自然散策と文化探訪を組み合わせた旅にぴったりのスポットです。湖やシュワルツェネッガー博物館とセットにして回ると、タール地方の豊かな魅力を存分に味わえます。

もしあなたも、伝統を超えた教会芸術に興味があるなら、この教会はぜひ立ち寄ってみてほしい場所です。緑の外観と幻想的な内部、そして信仰とアートが交錯する空間は、「ただの教会観光」以上の体験を提供してくれるはず。

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