こんにちは。今回は、オーストリア・グラーツでの住居探しの記録を共有します。現地の方曰く、グラーツでは住宅事情があまり良くなく、特に賃貸物件の確保が大変とのこと。そんな中、実際に住まいを見つけるまでの一部始終を記録してみました。同じようにこれからグラーツで住まい探しをする方の参考になれば幸いです。なお、ここには詳細は記載しておりませんが、オーストリア全体で特有の賃貸契約ルールもこちらで紹介しているのでご参照ください。
半年前の下調べ:現地視察とGRAWEの評判
グラーツに住むことを決めた私は、入居予定の半年前に現地を訪問しました。そこで現地の方から「GRAWEという不動産会社がおすすめ」との情報を得て、GRAWEを中心に賃貸物件を探すことに。また、「SmartCity」と呼ばれるエリアでは新築マンションが多数建設中とのことで、こちらのエリアも視野に入れました。
一時帰国後:メールで事前コンタクトを試みるも…
帰国後、GRAWEを含めた4社ほどに「半年後の入居を検討しているが、対応可能か?」と軽くジャブを打ってみたところ、返信があったのはGRAWEのみ。しかも、「物件が決まったら連絡してね」とかなりドライな対応。他の3社からは一切返事がなく、「まあ、日本でもこんなもんだろう」と軽く受け止めていました。
入国前2週間:内覧依頼のメールもほぼ無反応
入国の2週間ほど前に、再度気になる物件をピックアップして、再び各社に内覧のお願いメールを送付。しかし、返信があったのはEHLのみ。アポは取れたものの、前回返信のあったGRAWEすら今回は音沙汰なし。「まだ入国してもいない外国人には対応しないのかも」と思い、入国後に直接動くことに。
入国3日目:現地の不動産会社を突撃訪問
入国してから3日目。GRAWE、そしてSmartCityエリアの不動産仲介会社3社(RUSLER、EHL、genea)を直接訪問しました。
- GRAWEでは「気になる物件があればネットで申し込んでね」とのスタンス。こちらから物件を探して連絡するのが前提で、日本のように向こうから物件を勧めてくる文化ではないようです。
- RUSLERとgeneaは、メールでは反応がなかったものの、事務所に直接行ったことでやっと対応してくれました。ただみんな英語がちょっとたどたどしかった(私が言うのも何ですが)
入国4〜5日目:内覧調整のはずが…&willhabenにトライ
RUSLERとgeneaから「内覧を調整する」との連絡が入り、希望日時を返信。しかし、それ以降の連絡は一切なし。ズルズルと時間だけが過ぎていきます…。
以前から聞いていたWillhaben(オーストリア最大の個人売買・賃貸サイト)を試すことに。ただし、登録にはEU圏の電話番号が必要とのことで、現地キャリアのHOTでSIMを契約してアカウントを取得。そこで見つけたimvest社の物件が気になり、Willhaben経由で連絡。内覧の予約もスムーズにできました。
入国6日目:初めての内覧、そして比較
- EHLのSmartCity物件を内覧。ただし、広さに対して家賃が高く、保留。(こちらの物件は1か月後に見たときは値下げされてましたが、それでも売れ残っていました)
- GRAWEのAttic Room(屋根裏部屋)を内覧。広さに対して安価ではあるけど、何せattic roomは夏やべぇだろ・・・と思い、まだ他にGRAWEで2件の内覧予約もあったので、とりあえず様子見。
入国8日目:またしてもトラブル発生
この日はimvest社との内覧の予定日…だったのですが、待てど暮らせど担当者が来ない。電話もSMSも無視。30分待って諦めました。ちなみに1か月後に見たときも、その物件はまだ掲載されたままでした。謎です。
GRAWEの残り2件も内覧を予定していましたが、第一候補の物件はすでに申し込み済みに…。最後の1件は「広さの割にかなり狭く感じる」微妙な印象。結局、妥協策ではあるけどAttic Roomで申し込みを決意。
入国11日目:契約プロセスの壁
オーナーから承認の連絡。ただし、「契約は翌月1日付で」と言われる。即入居を希望していたため、「もっと早めにできないか?」と相談。調べてみると、オーストリアでは契約開始は月初が一般的で、さらに契約書作成には2週間かかるという謎の仕様…。ドイツもそうだけど、ドイツは融通利くけどオーストリアは利かないという情報も。
入国18〜29日目:じわじわ進む契約
- 入国18日目:来週中に契約と鍵の受渡しができそうとの連絡。
- 入国23日目:やっぱり無理でした、の連絡。
- 入国25日目:契約書が完成。即サインしてメール送付。
- 入国29日目:ついに契約書署名と鍵の受渡し完了!結果的に契約は一日付だけど鍵は先に渡してくれるという謎対応をしてくれました。
入居当日〜ライフライン契約
引っ越したその日のうちに電気契約のために会社に行くと、「予約必須」と言われ断られる。電気メーター番号を控えてオンライン契約に切り替え、無事完了。ガス契約はGRAWE経由で完了。インターネットはHOTの無制限プランで対応することにしました。
また、同僚に聞いたところ、外国人がこのスピードで確保できるのはレアケースだとの事でした。
まとめ
オーストリア・グラーツでの賃貸物件探しは、日本とはまったく違う文化やシステムがあり、根気と行動力が必要でした。最初に現地の方に進められたとおり、GRAWEは良かったけど他は・・・・という感じでした。最後はなんとか無事に入居までたどり着きましたが、何度も心が折れそうになりました…。ダメな会社はダメなのでさっさと切り替えていく必要がありそうです。これからグラーツに住む予定の方、ぜひこの経験を少しでも参考にしてみてください。


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