【注意喚起】オーストリアで物件を借りる前に知っておくべきご当地“解約ルール”

生活

1年未満の滞在予定者は要注意!

 オーストリアでの賃貸契約には、日本とは異なる商習慣があり、知らずに契約すると大きな経済的損失を被る可能性があります。特に短期滞在を予定している方にとっては、事前の情報収集が非常に重要です。


■ オーストリアの賃貸契約:基本ルール

多くのオーストリアの不動産契約では、以下のような解約規定が設定されています:

  • 契約後1年間は解約不可
    最初の1年間は原則として契約解除の申請ができません。
  • 解約通知後も3か月間は家賃が発生
    1年経過後に解約申請をしても、さらに3か月間の通知期間(Kündigungsfrist)が必要です。
  • 基本的に契約開始日は各月の1日付
    例えば10/1に賃貸申し込みしたとしても、賃貸契約開始は11/1になります。

 つまり、実質最低1年3か月分の家賃を支払う義務が発生する契約が一般的です。さらに短期滞在者にとっては最後の慣習も結構つらいです。なんで無駄に1か月も塩漬けにするのか・・・。ちなみに物件の賃貸契約書を作成する、という行為だけで何故か2週間かかります。素人なのかな?(怒)


■ 例:半年の滞在予定で契約した場合

 例えば、「半年間だけ滞在する予定だから」と賃貸物件を契約してしまうと、実際にはその後の9か月間も家賃の支払い義務が残ることになります。使わない部屋のために毎月家賃を払い続けることになるため、非常に大きな損失となります。


■ 対策方法:次の借り手を探してもらう

 とはいえ、全く対処法がないわけではありません。オーストリアでは、不動産会社に相談して、契約期間中でも「次の借り手(Nachmieter)」が見つかれば途中解約が可能なケースがあります。次の借りてが見つかれば、それ以降の賃料は次の方は支払うので、無駄な支払いを回避することができます。

✅ 対策ステップ:

  1. 契約前に確認:解約条件やNachmieter制度の可否を契約書でしっかり確認しましょう。
  2. 退去の予定が見えた時点で相談:不動産会社に早めに連絡し、ウェブに掲載してもらい、次の借り手を探してもらいます。
  3. ウェブ掲載などで協力:自分でもSNSや掲示板などで借り手探しに協力すると、解約までの期間を短縮できる場合もあります。

 この方法がうまくいけば、1年未満の滞在でも違約金や余分な家賃を払わずに済む可能性があります。この方法そのものはオーストリアで一般的に行なわれている手法です。オーストリア人もこの慣習には迷惑をしていて、次の物件を契約してさっさと今の物件を解約しようにも3か月分の支払いが生じるので、できるだけ出費を抑えるべく通知期間中に次の借り手を探すようです。


■ まとめ:契約前に慎重に判断を!

 オーストリアでの住まい探しは、街の美しさや安全性など魅力的な点が多い一方で、賃貸契約には落とし穴があります。

 短期滞在予定の方は、ホテルや短期アパートメントなど柔軟な選択肢を検討するとよいでしょう。契約前には不動産会社とのやり取りを丁寧に行い、必ず契約内容(特に解約条件)を確認することが重要です。


✔️ POINT

  • 最低1年3か月分の家賃を支払う義務が一般的
  • 解約には「1年+3か月のルール」がある
  • 次の借り手が見つかれば途中解約も可能
  • 契約前にルールを把握して対策を!

オーストリアでの新生活を気持ちよく始めるためにも、契約時の注意は怠らないようにしましょう!

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