ヨーロッパで暮らしていると、国によって「食材の値段」に結構な差があることに気づきます。今回は、オランダの代表的なスーパーマーケット「Albert Heijn(アルバート・ハイン)」と、オーストリアの「BILLA(ビラ)」「HOFER(ホーファー)」を比較して、日常的な食品の物価の違いをざっくりまとめてみました。以前のオーストリア国内での物価についての調査結果を引用して検討しておりますので、こちらもご参照ください。また、オランダ旅行記についてはこちらも是非ご覧ください!
比較対象について
- Albert Heijn(オランダ):中〜高価格帯の商品が多めですが、PB(プライベートブランド)商品のラインナップも豊富で、品質と価格のバランスが取れている印象。
- BILLA(オーストリア):品揃えが多く、オーガニック商品や現地メーカーの取り扱いも豊富な中価格帯スーパー。
- HOFER(オーストリア):いわゆるディスカウントスーパーで、ドイツのAldi系列。価格重視ならここ。
結果からいうと「品物によってまちまち」
以下にオランダでの物価リストになります。

さらに以下は各物品ごとにオランダとオーストリアの価格を比較した結果です。オーストリア/オランダの列が1より大きい場合はオーストリアの高額(赤字)、1より小さい場合はオランダの方が高額(青字)になります。

今回比較してみて感じたのは、「どっちが安いか」は商品によってかなり異なるということです。全体的に言える傾向としては:
オーストリアの方が安いもの:
- 肉類(特に鶏肉やひき肉)
→ HOFERなどでは安価な自社ブランドが多く、量も多めでコスパが良い。 - パスタや穀類
→ イタリアに近いこともあってか、パスタ類は安価で種類も多い。 - 卵
→ BILLAやHOFERでは、6〜10個入りの卵パックがオランダより明らかに安く手に入ることが多い。
オランダの方が安いもの:
- 野菜類(特にトマト、ピーマン、キュウリなど)
→ オランダは温室栽培が盛んで、地場生産品が豊富。輸送コストがかからない分、野菜の価格がかなり安く済むことが多い。 - 乳製品(牛乳以外のヨーグルト・チーズなど)
→ チーズやヨーグルトのPB商品がかなり豊富。安くて質が良い。 - 冷凍食品・ベジタリアン加工食品
→ Albert Heijnはベジタリアンやヴィーガン向け商品が豊富で、定期的なプロモーションでかなり安く手に入る。
「ベジタリアンならオランダの方が安く済む」説
これは個人的な印象ですが、ベジタリアンや植物性食品中心の食生活をするなら、オランダの方が安く・楽に暮らせる気がします。
というのも:
- 野菜が安い
- 豆腐や大豆ミートなどの代替食品の種類が豊富
- プラントベースの加工食品の価格も手ごろ
- AHでは「vleesvervangers(肉の代替品)」コーナーが常設されている
一方、オーストリアでもオーガニック志向やベジタリアン食材は増えてはいるものの、まだ「一般価格」として定着しておらず、ベジタリアン=割高になる傾向がやや残っている印象です。
総評:どっちが高い?じゃなくて、何を買うかで決まる
今回の比較を通して思ったのは、「物価の高い・安い」は国単位で語るよりも、その人が何を日常的に買うかによって、体感コストが変わるということ。
- 肉をよく食べるならオーストリアの方が安上がり
- 野菜や乳製品中心の人はオランダの方が助かる
- ベジタリアンならオランダの方が圧倒的に選択肢が多く、コスパも良い
とはいえ、セールや店舗によっても値段は変わるので、結局は「ケースバイケース」としか言えません(笑)
おわりに
オーストリアとオランダ、どちらもユーロ圏ですが、食の物価事情は意外と異なります。旅行や移住、ワーケーションなどの参考になれば嬉しいです。ぜひ実際のスーパーにも足を運んで、現地の価格感を体験してみてください!


コメント