【現地在住者レポート】グラーツの治安は?実際に住んでわかったこと

生活

 海外で暮らすにあたって、治安の良し悪しは多くの人にとって最も重要なポイントのひとつだと思います。その点で、オーストリアは世界的に見ても非常に治安の良い国とされており、治安ランキングでは日本よりも上位に位置する(引用元:Trip.com)こともあります。全体的には「安心して暮らせる国」と言って差し支えないでしょう。

 しかしながら、「グラーツ 治安」と検索してみると、2025年初頭に発生した銃撃事件の報道ばかりが目につき、まるで治安の悪い都市であるかのような印象を受けてしまうかもしれません。こうした背景を踏まえ、実際に現地で生活している視点からグラーツの治安状況をお伝えしたいと思います。

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突発的な事件があっても、日常は穏やか

まず問題の銃撃事件についてですが、これは日本で言えば「秋葉原通り魔事件」のようなもので、非常に稀で突発的な悲劇です。確かに衝撃的なニュースでしたが、この事件だけをもってグラーツ全体の治安を判断するのは不適切だと思います。

それを象徴するのが、グラーツの小学生たちは日常的に一人でトラム(路面電車)やバスに乗って通学しているという現実です。もちろんお迎えに来る保護者もいますが、「子どもだけで公共交通機関を使わせられる」という点は、それだけ地域の安全性が高いことを示していると思います。

また、私自身の体験としても、夜遅くに中心街(ハウプトプラッツ)を歩いていて身の危険を感じたことは一度もありません。強いて言えば、治安よりもトラムの運行中に起こる交通事故のほうがよほど心配です。


地域によって治安の「グラデーション」はある

一方で、どんなに治安の良い都市でも、エリアごとの差というのは存在します。グラーツの場合、市の中心を流れるムール川を境にして、東側(ハウプトプラッツ周辺)が比較的治安の良いエリア西側(グラーツ中央駅方面)は歴史的に移民が多く住む地域とされています。

そのため、グラーツにも治安にグラデーションがあると言えるでしょう。


「Gries(グリース)」だけは避けた方が無難?

現地で知人に「どこに住むのがいいか」と聞くと、ほとんどの人が「グラーツなら基本的にどこでも大丈夫、でも**Gries(グリース)だけはちょっと…」と口を揃えて言います。

その理由を実際に自分の足で確かめるべく、何度かこの地域を歩いてみましたが、なぜか毎回歩道のどこかで人の排泄物を見かけるという謎の現象が起こります。恐らくはホームレスの方によるものと思われますが、これが「不快(Uncomfortable)」と表現される理由の一つです。

また、昼間から酔って倒れている人がいたりと、「これがオーストリア?」と違和感を覚えるような光景に出くわすこともあります。危険を感じるほどではないにせよ、「気持ちよく暮らしたい」という方には避けたほうが良いエリアだと思います。


高級住宅地「マリアトロスト」で優雅な暮らしを

逆に、トラム1番線の終点「マリアトロスト」周辺は、いわゆる高級住宅街として知られています。駅周辺には広々としたお屋敷のような家々が立ち並び、マンションやアパートは少なめ。緑が多く、非常に落ち着いた雰囲気です。

同じグラーツ市内でも、Griesとの違いは一目瞭然。より安全で静かな環境を求める方には、マリアトロスト地区をはじめとした東側エリアがおすすめです。


結論:全体的には安全。でもエリア選びは慎重に

結論として、グラーツは全体的に見て非常に治安の良い都市であり、過剰に心配する必要はありません。日本と同じような感覚で生活できる街だと思います。

とはいえ、どこに住むかという観点では慎重さも必要です。特に初めての土地での暮らしでは、最初に選んだエリアの印象がその街全体の印象を大きく左右します。

「優雅に快適に暮らしたい」とお考えの方は、少なくともGriesは避けて、落ち着いた住宅街を選ぶことをおすすめします。

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グラーツ移住を考えている方へ

以上、現地に住む筆者の視点から、グラーツの治安について率直にお伝えしました。

治安というのは、数値や統計だけでなく、「実際にどんな人がどのように暮らしているか」によって判断されるべきものだと思います。この記事が、これからグラーツでの生活を考えている方の参考になれば幸いです。


※この記事は筆者の実体験と現地の情報に基づいて執筆されていますが、感じ方には個人差があります。最新の治安情報や移住情報は、在オーストリア大使館や現地行政の発表も併せてご確認ください。

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