グリューナー・ゼー(Grüner See)に行ってみた|初夏は湖、夏は干上がる「緑の湖」を避暑地として訪問

旅行

はじめに

オーストリアには、季節によって姿を大きく変える、とても不思議な湖があります。

それが、シュタイヤーマルク州北部にあるGrüner See(グリューナー・ゼー)です。

「Grüner」はドイツ語で「緑」を意味します。

その名前の通り、Grüner Seeは美しい緑色の水が特徴的な湖で、雪解け水によって毎年季節限定で姿を変えます。

春から初夏にかけて雪解け水が流れ込むと水位が大きく上昇し、湖が大きく広がります。一方、夏を過ぎて秋になるころには水位が下がり、最終的には湖そのものがほとんど消えてしまいます。

その独特の景観から、オーストリア観光局が選ぶ「オーストリアで最も美しい場所」のひとつにも選ばれています。私自身もこのサイトで存在を知りました。今回は、そんなGrüner Seeに実際に行ってきました。

 

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Grüner Seeとは?

雪解け水でできる季節限定の湖

Grüner Seeの最大の特徴は、主に周辺の山々から流れ込む雪解け水によって形成されていることです。

冬の間に山に積もった雪が春になって溶け始めると、一気に水が流れ込みます。

そのため、

  • 春:雪解けが始まる
  • 初夏:水位が最も高くなる
  • 夏:徐々に水位が低下
  • 秋:湖がほとんど消える

という、かなり珍しい季節変化をします。

つまり、写真でよく見る「大きなGrüner See」を見たいのであれば、基本的には初夏がベストシーズンです。


8月にGrüner Seeへ行ってみた

本来は初夏がおすすめ

ここまで説明しておいて何ですが、私がGrüner Seeを訪れたのは8月でした。

本来なら初夏に行くべき場所なのですが、今回あえて8月に訪れた理由があります。

それは……暑かったからです。

この時期、グラーツでは猛暑になっており、気温が37℃まで上昇。

「さすがに暑すぎる……」

ということで、少しでも涼しい場所を求めてGrüner Seeへ向かいました。


グラーツ37℃、Grüner Seeは30℃

Grüner Seeに到着してみると、気温はおよそ30℃

30℃なので、決して「涼しい!」というほどではありません。

ただ、

グラーツ:37℃
Grüner See:30℃

という差はかなり大きいです。

少なくともグラーツの街中にいるよりは、山に囲まれた自然の中で過ごすほうがかなり快適でした。

ということで、私にとってGrüner Seeは、季節外れの避暑地として訪問することになりました。


アクセス

Bruck/Murからバスでアクセス

グラーツ方面からGrüner Seeへ向かう場合、まずはBruck/Murまで移動します。

そこからバスを利用します。駅前のバスターミナルにある、Steig-Cから175番線のバスに乗ります。

Grüner See方面へ向かうバスですが、ここで注意したいのが運行本数です。


バスはかなり少ない

175番線は、3~4時間に1本程度しか運行していません。これはかなり重要です。

「とりあえず行って、帰りはその辺のバスに乗ればいいか」

という感覚で行くと、帰りのバスが何時間も来ない可能性があります。

そのため、行きのバスだけでなく、帰りのバスの時間も先に確認しておくことをおすすめします。

Grüner Seeは自然の中にあるため、公共交通機関で行く場合は特に時間管理が重要です。


Grüner Seeバス停から徒歩30分

バスを降りたら、Grüner Seeまではさらに歩きます。

おおよそ、徒歩30分程度です。ただ、この30分は単なる「湖までの移動」という感じではありません。

周囲にはいくつかの湖や山々があり、景色を楽しみながら歩けます。


Grüner Seeまでの道のり

Kreuzteich経由で行ってみた

地図を見ると、Grüner Seeまでのルートはいくつかあります。

代表的なのが、

  • Kreuzteich経由(マップ下側)
  • Kreuzteichを通らないルート(マップ上側)

です。私は行きにKreuzteich経由のルートを選びました。


途中の湖もかなりきれい

Grüner See周辺には、実はいくつかの湖があります。

これらの湖もかなりきれいです。

湖だけを見るのではなく、湖+森林+周囲の山々という景色になっているので、歩いているだけでもかなり気持ちがいいです。


Kreuzteichでは魚が見られる

途中にあるKreuzteichでは、たくさんの魚を見ることができます。

Grüner Seeへ向かう途中のちょっとした寄り道ですが、ここもなかなか面白い場所でした。

「Grüner Seeだけを目指して一直線」というより、周辺の自然も含めて楽しみながら歩くのがおすすめです。


迷いやすいので注意

一方で、少し困ったのが道です。

地図上ではルートが2つくらいに見えるのですが、実際には細かい小道がいろいろあります。

そのため、思ったより迷います。

私は行きはKreuzteich経由で無事に進めました。

ところが帰りに別ルートを使おうとしたところ、途中で道を間違えてしまいました。

気がついたら、車道に出てしまったという状態に。

結局、そのまま車道脇の歩行スペースを歩いて戻りました。

結果的には帰れましたが、自然の中を歩く場合はGoogle Mapsなどだけを完全に信用せず、現地の道もしっかり確認したほうがよさそうです。


Grüner See Guesthausを通過

Kreuzteichを越えてしばらく歩くと、Grüner See Guesthausが見えてきます。

そこを通り過ぎてさらに歩いていくと、いよいよ……


Grüner Seeが見えてきた!

しばらく歩いていると、ついにGrüner Seeが見えてきます。

ただし、私が訪れたのは8月。

遠くから湖を見た瞬間、「あ……やっぱり干からびてる……」というのが正直な感想でした。


ちょっと干からびたGrüner See

湖の周囲に白い石が広がっている

初夏の写真で見るGrüner Seeは、かなり大きな湖です。

ところが8月になると水位が下がっているため、湖の周囲には広い範囲に白っぽい石のエリアが広がっています。

おそらく初夏には、このあたりも水の下だったのでしょう。

そう考えると、「本来はここまで湖だったのか!」と、逆に面白く感じます。


それでも十分きれい

とはいえ、近づいてみると、意外とちゃんと湖でした。

もちろん初夏の写真ほどの迫力はありません。

しかし、水はきれいですし、周囲の山々との組み合わせも美しい。

「8月だから完全にハズレだった」という感じではありませんでした。

むしろ、水位が季節によって変わることを実際に見ることができたのは面白かったです。


魚がいない不思議な湖

Grüner Seeは雪解け水によって形成される湖なので、通常の湖とは少し環境が違います。

私が訪れたときには、湖の中に魚の姿はまったく見えませんでした。

一方で、鴨はかなりいます。

湖畔にはハイキング客も多いため、おそらく食べ物のおこぼれを狙っているのでしょう。


湖に足を入れてみた

せっかくなので、私も湖に足だけ入れてみました。

すると……かなり冷たい!

夏の暑い日に30℃の場所を歩いていたので、冷たい水がとても気持ちよく感じられました。

足を冷やしながら湖の周りの山々を眺めていると、なんとも贅沢な時間です。

「わざわざここまで来てよかったな」

と思える瞬間でした。


湖の周囲はハイキングコースになっている

Grüner Seeの周囲には遊歩道が整備されており、湖をぐるっと一周することもできます。

湖そのものだけでなく、

  • 森林
  • 周囲の小道

をまとめて楽しめるので、ちょっとしたハイキングにも向いています。


実はGrüner Seeは2つの湖からなる

Grüner See周辺でさらに面白かったのが、実はこのエリアには複数の湖があることです。

特にGrüner Seeは、主に2つの湖から構成されているような形になっています。

そのうち、もう一方の湖は……完全に干からびていました。

そこには赤茶色の土が広がっています。

初夏にはここにも水が張っていたのかと思うと、季節による変化の大きさに驚かされます。


初夏と夏ではまったく別の景色

Grüner Seeは、写真を見ると「美しい緑色の湖」というイメージが強い場所です。

しかし、実際に8月に訪れてみると、「湖が小さくなっていく途中の姿」を見ることができます。

これはこれで非常に面白い経験でした。

もし写真でよく見る、水量たっぷりの幻想的なGrüner Seeを見たいのであれば、やはり初夏がおすすめです。

逆に、混雑を避けながら周囲の自然を楽しみたいのであれば、夏の終わりに訪れるのも一つの方法かもしれません。

 

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総括

Grüner Seeは、単に「きれいな湖」というだけではなく、季節によって姿が変わる湖というところが最大の魅力だと思います。

今回私は8月に訪れたため、残念ながら水位はかなり下がっていました。

それでも、

  • 緑色の美しい湖
  • 周囲の雄大な山々
  • Kreuzteichなど周辺の湖
  • 湖を一周できるハイキングコース
  • 冷たい雪解け水
  • 季節によって消えてしまう湖

など、十分に楽しむことができました。

そして何より、グラーツが37℃という猛暑の日に、30℃の山の中で湖に足を入れて過ごすのはかなり気持ちよかったです。

ただし、「Grüner Seeの絶景を見たい!」という目的なら、やはり初夏を狙うのがおすすめ。

8月のGrüner Seeは「満水の絶景」ではなく、「湖が消えていく途中の姿を楽しむ場所」という感じでした。

季節によってまったく違う顔を見せる、オーストリアらしい自然スポットだと思います。

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