はじめに
ウィーンには、宮殿や教会など歴史的な建築物がたくさんあります。
そんな中で、かなり異彩を放っているのが、Hundertwasserhaus(フンデルトヴァッサーハウス)です。
カラフルな外壁、曲がった線、バラバラに配置された窓、建物に植えられた植物。
「これ、本当にアパートなの?」と思ってしまうような、とても個性的な建物です。
今回は実際にHundertwasserhausを見に行き、向かいにあるHundertwasser Villageにも立ち寄ってきました。
個人的には、HausそのものよりもVillageのほうが印象に残りました。
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Hundertwasserとは?
オーストリアを代表する芸術家

Hundertwasser(フンデルトヴァッサー)は、1928年にウィーンで生まれた芸術家です。本名はFriedrich Stowasser。
絵画だけでなく、建築や環境問題にも関心を持ち、独特の世界観を持った作品を数多く残しました。2000年に亡くなっています。
Hundertwasserの建築で特徴的なのは、
- 直線をできるだけ避ける
- カラフルな色を使う
- 建物に植物を取り入れる
- 窓を均一に並べない
- 建物と自然を共存させる
といった考え方です。
一般的な集合住宅のような「すべて同じ形」という発想とはかなり違います。そのためHundertwasserの建築は単なる建物というより、「人間と自然が一緒に暮らす芸術作品」のようにも見えます。
Hundertwasserhausとは?
実は今も人が住んでいる
Hundertwasserhausはウィーン3区にある集合住宅です。
1983~1985年に建設され、Hundertwasserのアイデアをもとに、建築家Josef KrawinaやPeter Pelikanが関わりました。
ここで面白いのが、現在も普通に人が住んでいる住宅だということ。
観光名所なのでたくさんの人が写真を撮っていますが、博物館でもテーマパークでもありません。
実際に建物を見てみると、呼び鈴に住人の名前が書かれているのを見つけました。
「本当にここに人が住んでいるんだ……」
と、ちょっと不思議な気分になります。
観光客にとっては珍しい建物ですが、住民にとっては普通の家。
見学するときは、その点には配慮したほうがよさそうです。
とにかくカラフル!
普通のマンションとは全然違う
実際にHundertwasserhausを見てみると、まず目に入るのが色。
赤、黄色、青、白など、さまざまな色が使われています。
さらに、窓の形や位置もバラバラ。
建物の一部には植物が植えられ、屋上などにも緑が見えます。

一般的なマンションなら、
「窓は同じ大きさで、同じ間隔で並んでいる」
というのが普通ですよね。
Hundertwasserhausは、その常識をかなり大胆に壊しています。
「窓の権利」という考え方
Hundertwasserの建築思想の中でも面白いのが、「窓の権利(Window Right)」という考え方です。
住民は、自分の窓の周辺を自分らしく表現できるべきだ、という発想。
みんなが同じ外観の集合住宅ではなく、そこに住んでいる人の個性が建物に表れるようにするわけです。
これも、Hundertwasserが「人間らしい建築」を考えていたことの一例です。
Wien Mitte駅から歩いてみた
今回はWien Mitte駅から徒歩で向かいました。
距離はおよそ1kmほど。
東方向へ歩いていくと、ドナウ運河にも近いエリアに入ってきます。
ウィーン中心部からそれほど離れていないので、観光の途中でも十分歩ける距離だと思います。
実際にHundertwasserhausを見てみる
近づいてくると、周囲の普通の街並みの中に突然カラフルな建物が現れます。
遠くからでも、「あ、あれだ!」と分かります。
周辺には観光客も多く、みんな建物を撮影しています。
ただし、住宅なので内部を自由に見学することはできません。
外から建物のデザインを楽しむのが基本です。
向かいにはHundertwasser Village
Hundertwasserhausを見たら、そのまま向かい側にある、Hundertwasser Villageにも行ってみるのがおすすめです。
こちらは住宅ではなく、お土産店や飲食店などが入っている観光施設。
一般の観光客が中に入ることができます。
Hundertwasser Villageの内装が面白い!
個人的にはHausより好き

正直に言うと、今回一番印象に残ったのはこちらでした。
Hundertwasserhausそのものより、Hundertwasser Villageのほうが好きでした。
中に入ってみると、普通のお店とはかなり雰囲気が違います。
曲線的な壁やカラフルな装飾、独特な床や天井などが組み合わされていて 「ちょっと不思議な世界に入った」ような感じです。
お土産店や飲食店を見ながら歩いているだけでも楽しい。
Hundertwasserhausは外から見るのが中心ですが、Villageは実際に中へ入って世界観を体験できるのが大きな違いです。
お土産店や飲食店もあります
Villageの中にはHundertwasser関連のお土産を扱うショップがあります。
せっかくウィーンまで来たので、「何か記念になるものを買いたい」という人にもぴったり。
飲食店もあるので、建物を見ながら休憩することもできます。
単なるお土産屋さんではなく、建物そのものが観光スポットになっているのが面白いところです。
実はKunstHausWienもHundertwasser建築
Hundertwasserに興味があるなら、もう一つ見ておきたい場所があります。
それが KunstHausWien(クンストハウス・ウィーン)です。
KunstHausWienもHundertwasserが関わった建築のひとつ。
もともとは19世紀の家具工場だった建物を改装し、現在はHundertwasserの作品などを展示する美術館になっています。
建物そのものも独特のデザインなので、Hundertwasserhausとセットで訪れると面白いと思います。
Hundertwasserの建築はウィーンだけではない
今回調べてみて意外だったのが、Hundertwasserの建築はウィーンだけではないということです。
Hundertwasserの公式サイトには、実現した建築プロジェクトのリストが掲載されています。

オーストリア国内だけでも、
- Hundertwasserhaus
- KunstHausWien
- Spittelauのごみ焼却・地域暖房施設
- バルンバッハのSt. Barbara教会
- ブルーマウの温泉施設
- ザルツブルクのRupertinum
など、さまざまな建築があります。
つまり、Hundertwasser=Hundertwasserhausというわけではないんですね。
なんとグラーツにもあった!
「現存していないのかな?」と思っていた
そして、グラーツ在住者として気になったのがここ。

実は、Hundertwasserの建築プロジェクトのリストにはグラーツも出てきます。
私は以前、「グラーツにもHundertwasserが関わった建物があるらしい」という話を見たことがありました。
ただ、グラーツで生活していてもHundertwasserの話をあまり聞きません。
そのため、「もう現存していないのかな?」と思っていました。
ところが調べてみると、ちゃんと実現したプロジェクトとして掲載されています。
それが、KrankenStation(Onkologie)Grazです。
グラーツで最も大きな医科大学病院(LKH)にある建物で、1993~1994年に建築的な改装が行われたプロジェクトとして記録されています。
Hundertwasserhausのような観光名所ではなく、病院の建築的改装なので、グラーツであまり話題にならないのも納得です。
とはいえ、「グラーツにもHundertwasserがある」というのは、個人的にはちょっとした発見でした。
日本人目線で感じたこと
Hundertwasserhausを写真で見ると、「カラフルで変わった建物」という印象が強いと思います。
実際、私も最初はそんな感じでした。
でも、Hundertwasserがなぜこのような建築を作ったのかを知ると、見方が変わります。
直線を避けたり、植物を植えたり、窓をバラバラにしたりするのにも、それぞれ考え方があります。
単に「奇抜なデザイン」というより、人間と自然が気持ちよく暮らせる建築を作りたいという思想がベースになっているんですね。
個人的にはHundertwasser Villageがおすすめ
もちろんHundertwasserhausはウィーンを代表する観光名所なので、一度は見ておきたい場所です。
ただ、個人的なおすすめは、Hundertwasserhaus+Hundertwasser Villageのセット。
Hausは外観を見る。Villageは中に入って世界観を楽しむ。という違いがあります。
特にVillageの内装はかなり独特なので、写真を撮るのが好きな人にも面白いと思います。
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総括
ウィーンのHundertwasserhausは、普通の歴史的建築とはまったく違った魅力のある場所でした。
特徴をまとめると、
- Wien Mitte駅から徒歩約1km
- カラフルで個性的な集合住宅
- 1983~1985年に建設
- 現在も実際に住民が暮らしている
- 植物を取り入れた独特の建築
- 「窓の権利」というユニークな思想がある
- 向かいにHundertwasser Villageがある
- Villageにはお土産店や飲食店がある
- 近くにKunstHausWienもある
- オーストリア各地にもHundertwasser建築がある
- グラーツにも実現したプロジェクトがある
という感じです。
個人的には、HundertwasserhausよりHundertwasser Villageのほうが印象に残りました。
Hausは「外から見る建築」。
Villageは「中に入って体感する建築」。
そんな違いがあるように感じます。
そして今回調べてみて、グラーツにもHundertwasserが関わった建築があると分かったのも大きな発見でした。
ウィーン観光でちょっと変わった建築を見てみたい人は、ぜひHundertwasserhausだけでなく、Hundertwasser Villageまでセットで訪れてみてください。

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