はじめに
数年前、グラーツでは痛ましい銃撃事件がありました。
この事件をきっかけにオーストリアの銃事情について調べてみたところ、オーストリアでは拳銃などの所有が完全に禁止されているわけではなく、一定の条件や許可のもとで所持できることを知りました。
日本では銃とはかなり距離のある生活をしているので、最初は少し驚きました。
そんなオーストリアですが、ヨーロッパのほかの都市と同じように、武器の歴史を展示する博物館があります。
それがグラーツの、Landeszeughaus(シュタイアーマルク州立武器庫)です。
名前の通り、単なる「武器博物館」というより、もともと実際に使われていた武器庫そのもの。
今回は、そんなグラーツの武器博物館を見学してきました。
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グラーツの武器博物館「Landeszeughaus」
Landeszeughausは、グラーツ旧市街の中心部にあります。
ハウプトプラッツから少し南へ歩き、Herrengasse(ヘレンガッセ)沿いに進めば到着します。
以前紹介した人気レストラン、Landhauskellerのすぐ近くです。
つまり、旧市街観光のついでに立ち寄りやすい場所。
わざわざ郊外まで移動する必要がないので、アクセスはかなり便利です。
ここは「昔の武器庫」だった
Landeszeughausの面白いところは、普通の博物館とは少し違うことです。
もともとは、シュタイアーマルク地方の武器や軍事装備を保管するための施設でした。
建物が建てられたのは17世紀。現在も当時の建物の中に大量の武器や甲冑が保存されています。
その数はなんと、約32,000点にも及びます。
そのため、中に入ると「博物館に来た」というより、昔の武器庫にそのまま入り込んだような感じがします。



現代の銃より「昔の武器」が中心
「武器博物館」と聞くと、現代の拳銃やライフルが大量に展示されているのかなと思っていました。
しかし、実際にはかなり違います。中心となっているのは、
- 甲冑
- 剣
- 槍
- 昔の火器
- 大砲
- 短刀などの刀剣類
- 馬の甲冑
など。主に15~18世紀の武器や軍装が展示されています。


現代の銃器を見るというより、中世から近世のヨーロッパの戦争を知る博物館と考えたほうが近いと思います。
とにかく甲冑が大量
実際に見て一番驚いたのは、甲冑の数です。

普通の博物館なら、立派な甲冑が数体展示されているだけでも十分迫力があります。
ところがここでは、「まだあるの?」と思うくらい大量に並んでいます。
さらに、人間用だけではありません。馬用の甲冑まであります。

人間が全身を鎧で固め、そのうえ馬まで武装していたわけです。
こうして実物を大量に見ると、昔の戦争では武器だけでなく、ものすごい量の装備が必要だったことが分かります。
オーストリアの武器産業を考えながら見ると面白い
この博物館を見学するとき、現在のオーストリアの武器事情を少し知っておくと、また違った見方ができます。
オーストリアは現在でも銃器を製造する国のひとつですし、歴史的にもシュタイアーマルク地方は鉄や金属加工と深い関係があります。
Landeszeughausも、単なるコレクションではありません。
かつて実際に地域の防衛に使われる武器を保管していた施設です。
そう考えると、「グラーツには昔から武器と軍事に関係する歴史があったんだな」と感じます。
なぜこれほど大量に残っているのか
これほど大量の武器が現代まで残っているのも、この場所の面白いところです。
18世紀になると武器庫としての役割が低下し、閉鎖する案も出ました。
しかし、地元側が保存を求めたことで施設が残されました。
その結果、ヨーロッパの多くの歴史的武器庫が失われていく中で、グラーツでは大量の武器や甲冑がまとまって残ることになりました。
現在では、世界最大級の歴史的武器庫として知られています。
入場料金
2026年現在、Landeszeughausを含むUniversalmuseum Joanneumの24時間チケットは、大人20ユーロです。
ほかのヨアネウム系博物館も対象になるため、グラーツ滞在中に複数の博物館を回る場合には利用しやすいチケットです。
料金や開館時間は変更される可能性があるので、訪問前に公式サイトで確認するのがおすすめです。
日本人目線で感じたこと
正直、最初は「武器博物館」と聞いて、もっと現代的な銃器を想像していました。でも、実際に行ってみると全然違いました。
大量の甲冑、剣、槍、昔の火器、そして馬鎧。
一つひとつを見るというより、「こんなに大量の武器を、昔の人たちはここに保管していたのか」という物量そのものに圧倒される場所です。
また、現在のオーストリアの銃事情について知ったあとに訪れたので、単なる観光施設というより、オーストリアの軍事史や産業史を考えるきっかけにもなりました。
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総括
グラーツのLandeszeughausは、ハウプトプラッツから徒歩で行ける、とても便利な場所にある武器博物館です。
特徴をまとめると、
- Herrengasse沿いにある
- Landhauskellerのすぐ近く
- もともとは実際の武器庫
- 約32,000点の武器・軍装を保存
- 甲冑がとにかく大量
- 剣・槍・火器・大砲なども展示
- 馬の甲冑も見られる
- 15~18世紀の展示が中心
- 2026年の24時間チケットは大人20ユーロ
という感じです。
グラーツ観光というとシュロスベルグや旧市街が定番ですが、ヨーロッパの歴史や軍事文化に興味があるなら、かなり面白いスポットだと思います。
現代の銃器を見る場所というより、「昔のヨーロッパでは戦争のために、これだけの武器と装備が必要だったのか」と実感できる博物館でした。

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